「派遣でヘルプデスクをしているんだけど、将来がどうなるか心配だなぁ・・・」
「正社員の社内SEになって安定した環境で働きたい」
そういった希望を持つ人も多いのではないでしょうか?
社内SEといえば、オーバーワークになりずらく、ベンダーコントロールや指示をする立場、そして正社員として自社ビジネスを支えることでやりがいも感じられる職種として人気です。
しかし、派遣のヘルプデスクから いきなり正社員の社内SEになるのは、よほど条件に恵まれないかぎり難しいでしょう。
なぜなら中途採用で社内SEを募集する企業は、ある程度即戦力となる人材を求めていることが多いためです。
一方、正社員ヘルプデスクだと比較的求人数も多く、一般企業の情報システム部門への登竜門としてはハードルが低いと言えます。
本記事では正社員ヘルプデスクを経て社内SEになるためのポイントを解説してゆきます。
社内SEへの足がかりで正社員ヘルプデスクを目指す
派遣や非正規のヘルプデスク職から一般企業のヘルプデスク職になるのは、求人の少ない社内SEよりも容易でしょう。
今の時代どの企業もIT機器が必ず必要であり、自ずとヘルプデスクも必要な存在となっています。
将来的に社内SEを目指したいあなたにとって、正社員としてヘルプデスクにある企業に入ることは良い足掛かりになるのです。
では、正社員のヘルプデスクを募集する企業を選ぶとき、重視したいポイントは下記となります。
重視したいポイント
・1つの部門として情報システム部門があること
・情報システム部門が10人以上の規模であること
・残業時間や休日出勤がゼロ、又は少ないこと
では、上記の重視したいポイントを1点づつ解説します。
1つの部門として情報システム部門があること
1つの部門として情報システム部門があるのは、企業の規模もそれなりの大きさになります。
小さいところだと「総務・経理課 兼 IT担当」のような募集もありますが、できれば部門として情報システム部門が存在するほうが色々なことを教えてもらえるので自身のスキルアップに欠かせないと思います。
情報システム部門の人数が10人以上の規模
実は自分の肌感覚で10人以上と書きましたが、情報システム部門の人数がそれなりに居るということは、その企業の規模にもよりますが比較的ITに理解がある企業ではないかと思っています。
また、ある程度人数が居ることで、もし病欠が出た場合もある程度人的なバックアップが見込めるでしょう。
残業時間や休日出勤がゼロ、又は少ないこと
体や精神的負担を最小にするために、残業時間や休日出勤がゼロ、又は少ないことが望ましいでしょう。
また、将来的に社内SEを目指すときに自分の勉強時間の確保も必要になることから、時間外労働は最小限のものを選びたいところです。
正社員ヘルプデスクから社内SEになるポイント
将来社内SEになるためには、ヘルプデスク時代から色々なことに興味を持って知識を吸収する取り組みが、後々効いてきます。
ただ日常業務をこなしているだけでは埋もれてしまうだけです。
その取り組みとして下記3つの大きなポイントから解説します。
社内SEを目指す過程のポイント
・社内SEを目指す勉強は少しづつ進めよう
・自社システムとヘルプデスクの関係性を知ろう
・社内SEとつながりを持って話を聞こう
社内SEを目指す勉強は少しづつ進めよう
プログラミング知識
プログラミングの経験がゼロだと、プログラムロジックの組まれ方・考え方が持てず苦労します。
社内SEになると、システム修正や構築の場面である程度のプログラム知識があることで、システムで出来ること・出来ないことが判断でき、ベンダーとのやり取りもスムーズになります。
基礎的なところでも構わないので必ず学んでおきましょう。
工程管理
社内SEの業務ではシステム開発・保守作業の工程管理も重要な仕事となります。
ヘルプデスクの業務でも日単位・月単位やチーム・自分1人などのそれぞれの単位で「やるべきこと」「突発作業」を一覧にまとめ進捗と所要工数を記録する習慣を身につけることで、いずれ工程管理業務で役立つことでしょう。
イレギュラー作業が多いヘルプデスク業務でも、ある程度 計画性を持って働くことは社内SEを目指す人にとっては有効な訓練となります。
業務知識
自分の勤めている企業がどんな活動をしているのか?
自分の直面している仕事以外には興味がない・・・という意識だと、ただただ無意味に作業しているだけになってしまいます。
常に周囲へのアンテナを張っておき、自分の作業が「何故この作業をやるのか?」その理由や背景をできるだけ調べ理解した上で取り組むと視野が広がるキッカケになります。
自社システムとヘルプデスクの関係性を知ろう
自社システムとヘルプデスクの関連性を理解しよう
自分がキッティングしたPCが、自社システムでどう使われているかを機会を見て理解しておきたいところです。
例えば、自社システムでどんなブラウザを前提に開発されているのか?それともどのブラウザでもOKなのか?印刷する場合に必要な前提や設定など、もしかするとあなたが知らないこともあるかもしれません。
どんな業務がPC上で動いているのかをサポート作業の時に聞いてみるなど知識は貯めておくようにしましょう。
ヘルプデスク以外の社内のIT動向を感じ取ろう
急に社内SEの方々が慌てた様子で何かの対応に追われてる・・・
ヘルプデスクには状況が伝わって来ていないとしても、何かがトラブルが起こっているらしい状況だったら、ひとまず耳をダンボにして様子をうかがいましょう。
状況が聞けそうな様子なら内容を聞き、もしユーザーからそれについての問い合わせが来た場合は少し待ってもらうなど対応することで社内SEの助けにもなります。
社内SEとつながりを持って話を聞こう
自社の社内SEの成功体験・失敗談など情報を集めよう
将来社内SEを目指すときに、現役の社内SEから成功体験や失敗談などを聞いておくことで参考になったり自分なりの発見をすることができるでしょう。
雑談が出来る社内SEができれば会話中にも情報が得られますし、飲み会でじっくり聞き出すのもいいかもしれませんね。
今後の自社システムの方向性も聞いてみよう
これも雑談などの会話から得ることになるかもしれませんが、今後の自社システムの方向性もなど聞いてみるのも非常に参考になります。
積極的にITに取り組む企業であれば、各種の施策を打ち出すのでそういった状況があるのなら、今後の新しい施策に参加できる可能性もあります。
社内SEに興味がある・勉強していることをアピールしよう
事あるごとに、社内SEや管理職、チャンスがあれば役員などに自社のシステム開発や運用に興味・関心があることや少しづつ勉強していることをアピールしておきましょう。
情報システム部門はコスト部門と言われたりする場合もあって、なかなか人員を増やすことが難しい面があります。
しかし、社内の人間が社内SEになるなら、人員増とせずにSEを増やせる登用しやすい状況と言えます。そういったチャンスを引き寄せられるよう活動してゆくことをおすすめします。
正社員ヘルプデスクを経て社内SEなった例はいくつもある
僕の会社でも、正社員ヘルプデスクを経て社内SEになった人が数人います。
ヘルプデスクから社内SEになった参考パターン
・メールの運用保守担当→社内SE
・パソコン管理保守担当→社内SE
・営業部門のアプリ担当→社内SE
彼らは必ずしもプログラムを組めるわけではありませんでした。
それでも社内SEとして活躍しているのは、プログラミング以外の能力を活用しているからです。
IT部門で把握しずらい業務知識への探求心、コミュニケーション力で業務部門と円滑に連携、ヘルプデスク時代の経験や人とのつながりを活用・・・等々、本人の勉強も当然あるのですがうまく社内SE業務に取り込みながら成長していったのです。
テクニック面は先輩の社内SEに教えてもらうとしても、何よりもその人のやる気が将来を変えていったと思います。
まとめ

ここまで社内ヘルプデスクとして正社員になり、社内SEを目指す方法を解説してきました。
非正規や派遣でヘルプデスクを仕事としている場合、どうしても先々の安定に不安を抱くな気持ちになるものです。
人気の社内SEになる足掛かりとして、正社員ヘルプデスク目指すときの企業選びのポイントは下記でした。
ヘルプデスク企業選びポイント
・1つの部門として情報システム部門があること
・情報システム部門が10人以上の規模であること
・残業時間や休日出勤がゼロ、又は少ないこと
そして社内ヘルプデスクが社内SEを目指すときのポイントは下記でした。
社内SEを目指す過程のポイント
・社内SEを目指す勉強は少しづつ進めよう
・ヘルプデスクと社内SEのフロアが望ましい
・社内SEとつながりを持って話を聞こう
社内ヘルプデスクも社内SEも基本的には大きな目的は一緒で、自社のビジネスを支え収益を向上させることに他なりません。
その中でも何とかキッカケを作って社内SEになることで、もう少し自社の活動の根幹部分に近い業務に関われると仕事に対するモチベーションも上がりますし、その先のキャリアパスも期待できるでしょう。
社内SEになる一つの方法として本記事が参考になればと思います。
以上
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